エンジニアにとって、「失敗」は恐れるものではない
――村井さん自身が、「ものづくり」をする上で大切にしていることはなんですか?
村井失敗を恐れないことです。
もちろん、失敗をしないように考えるし、努力もしますよ。でも失敗を過度に恐れてしまうと、新しい技術が出てこないと思います。
これは、私が尊敬している前職の上司にかつて言われたのですが、「転んでみてわかるものもある。村井君の姿勢は、そういう姿勢だ」と。
私は今でもこの言葉を胸に、ものづくりを続けているつもりです。
……まあ、最初の頃は泣きながら仕事していましたけど。精神的にも鍛えられた時代でした(笑)。
――確かに、エンジニアにとって「失敗」をどうとらえるかは大切ですね。
村井この仕事において、イレギュラーは絶対に起きることなので。
どんなにトライ&エラーを繰り返して完璧だと思っていても、製品トラブルが絶対に起きないという保証はありません。
だからこそ、日頃から「失敗」も学んでおかないといけないな、と。
トラブルが起きてしまったとき、どうカバーするかという能力も重要で、次にどう動けばいいのか、どう対処するかも、エンジニアに求められる一つのスキルだと思います。
社内のカルチャーとして「失敗してはいけない」という空気はないので、私自身もわりと自由にやらせていただいています。
――部署内には後輩もいると思いますが、どのような先輩でありたいですか?
村井ものを教えられる先輩でありたいです。
私の今の上司が、人に物ごとを教えるのがすごく上手なんですよ!
けっして手取り足取りというわけでなく、まずやり方を見せて、なぜそうなるのかという理屈を教え、あとはやり方を模索して自分のものにしてもらう。
私も相談しますし、色々な考え方をもたらしてくれる上司で尊敬しています。
――働きやすい職場にするために、日頃から実践していることはなんですか?
村井基本的なことですけど、整理整頓でしょうか。
週に1回、部員全員で30分ほど集中して、仕事場の周辺を掃除しています。
特に工具やパーツなどは、いつもの場所に置かれていないと「〇〇はどこにいった?」と探すことで手が止まりますよね。これを何回も繰り返していると、大きなロスになっていきます。
あるべき場所に、あるべきものが置いてある。
これがストレスなく働くための一つの要因ではないかと。
「〇〇さんの机にあった!」なんていうトラブルも回避できますし(笑)。
――最後に、今後の目標を聞かせてください。
村井ガスバルブは日頃は見えない部分で活躍する製品ですが、誰が見ても美しいと思ってもらえるよう、デザインセンスを磨いていきたいです。
また、ジャンルにとらわれることなく、タイム技研の主力となる製品を生み出していきたいです。
まだ数が少ないので、どんどん増やしていくためにも、研究やスキルアップに向けて努力していくつもりです!